イギリスで戦争ゲーム「MoH」を国防大臣が激しく非難。業界団体は擁護 

 先日、アフガニスタンでの紛争をテーマにしたFPS「Medal of Honor」で、アメリカ人の戦争被害者がゲームに対して「遺族の感情を考えていない」と抗議したというニュースをお伝えしましたが、イギリスでもこのゲームに対する議論が巻き起こっているようです。

英国国防大臣が『Medal of Honor』を批判、同国内で発売中止を要求(Game Spark)
『メダル オブ オナー』を取り巻く騒動にイギリス業界団体が声明を発表(ファミ通)

英国国防大臣
 タリバンの行為を再現することが許されるという考えはショッキングだ。タリバンの手によって父を失った子供や、夫を失った妻がいる。このゲームをほしがる英国民がいるとは信じがたい。販売店は我々の軍をサポートする姿勢を見せ、この悪趣味な製品をボイコットして欲しい。

英ゲーム産業団体
 この問題について人々が敏感になっていることは理解しています。しかしながら、私たちはゲーム、そして映画や本が戦争を描いてきたことを思い出すべきです。重要なのは、このゲームは未成年は遊べないレーティングとなっていて、ゲームとアフガニスタンでの現実との違いを理解できる大人しか遊べないということです。消費者がこのゲームに対する最終的な判断をくだすでしょう。
Fox urges ban on Taliban video game
TIGA Reponds to Call for Medal of Honor Banning




 英国大臣には「じゃあアメリカ人が民間人を殺しているにもかかわらず、アメリカ人視点のゲームは許されるのか?」と言いたいですが。ここまで言うなら「戦争をゲームにするな!」ぐらい言えばカッコいいのに。

 一方で、ゲーム産業団体の言い分も、売る側としては至極もっともというか、ある意味ありきたりな意見で「まぁそう言うよな」って感じ。

 ただ、よく引き合いにだされる「映画や本も戦争をテーマにするだろ」については、ゲームと他のものを一緒にするのは無理があると思います。

 映画や本は、一応、戦争を批判的に描くことがほとんど。「物語」や「映像」を通して、「戦争とは何か」「戦争で人はどんなことをするのか」を見るモノに訴えます。
 でもゲームの場合は「戦争で人を殺すことを「遊ぶ」」モノ」です。思想や感情は一切無視して、銃で人を殺すことを楽しむのが目的。戦争をテーマにした物語や思想を描く映画や小説と、戦争行為そのものを楽しむゲームには、決定的な違いがあるはずです。(*1)

 それが良いか悪いかは別にして、戦争を純粋な「遊び」にしてしまうことに嫌悪感を示す人がいるのは仕方ないと思うし、作っている側も「僕たちは戦争をエンターテイメントにしています」って事実はしっかりと踏まえるべきだと思う。そうハッキリ言えないなら作るべきではないんじゃないかなぁ。


 まぁどちらの言い分も理解はできます。それぞれの立場にのっとって考えればもっともな意見かと。この手の問題はお互いがハッキリと言いたいこと言い合ってコンセンサスを作っていけるといいのではないでしょうか。

 個人的にはあんまり過激な内容のモノは「18歳未満禁止」ってラインをもうちょっとあげて、22歳ぐらいでもいいかもなぁとは思います。
 20前後って価値観がいろいろ変化していく時期だから、そこを過ぎてからでもいいんじゃね? と。逆に「その時期だからこそ」って考え方もあるかもしれませんが。


 話は飛ぶけど、イギリスの国防大臣はガッツリ言いたいこと言いますねw 日本でこんなこと言ったらスゲー問題発言扱いされそうっていうか、そもそも言わないし言えない。
 日本ももっと言いたいことを言い放って、その上で支持する・支持しないを考えられるようになればいいのに。今だとちょっと問題発言するとすぐスポイルされそうだ…。



*1
 もちろん映画や本でも「戦争をカッコよく描いただけ」というモノもありますが、その場合は設定をボカしたり、ボカさなければMoHと同じように非難されたりしていると思います。まぁ戦争ゲームの場合は、戦争英雄映画ほどにすら「戦争とは何か」的なテーマ性が無い印象があるけど…。
 それでも、同じレベルなら映画・小説よりゲームの方が非難されやすいとは思います。ちょっと不公平な気もしますけど、そのへんは商品的な注目度の違いと、なにより「娯楽文化」としての成熟度・認知度の差なのでしょう。今後、ゲームの文化的認知度があがっていけば、もう少し風当たりも弱まるかもしれません。そのためには質的な向上が求められるでしょうが。

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[ 2010/08/25 10:39 ] 海外ゲーム事情 | TB(0) | CM(12)


映画や本の戦争はランボープレイと言って、FPSでも程度の低い代物として扱われる

「MOH-史上最大の作戦」に登場するノルマンディ上陸作戦では
揚陸艇の蓋が開いた、次の瞬間には銃弾が飛んできて死ぬ
本人が何で死んだのか理解できないような状況が、繰り返し起こることで
実戦の恐怖を追体験出来る

TVのヒーローのように、一度も死なずに戦場を渡り歩く方がよっぽど戦争賛美だろw
[ 2010/08/25 13:29 ] [ 編集 ]

散々カッチョヨク戦車や兵隊を描写し、
景気よく何でもかんでもぶっ飛ばしといて
最後に適当に喚かせておく映画や小説だばかりだと思うが。

まさにランボーの事だけどw
本当はかっこいい戦争描写がメインなんでしょっていう。

ゲームがすべき配慮もそれだけで十分。
最後のシーンにテロリストの嫁とか家族とかだして
なかせとけ。
[ 2010/08/25 14:07 ] [ 編集 ]

テロリストは民間人や運送会社の局員に金を握らせて
爆弾を持たせ、爆破させるのが主流です

爆破テロを行う実行犯は、自分が持っている荷物が爆弾だということに
バラバラになって吹き飛ぶまで気付きません
[ 2010/08/25 14:29 ] [ 編集 ]

戦争をゲームにしたら遊びになる、とかいってるがならCoDやってこい

他の作品でもいい

ゲームでも戦争のえぐさを伝えれるんだよ
[ 2010/08/25 15:30 ] [ 編集 ]

そう言えば国内360の最も得意とするジャンルのギャルゲーなんかも海外ではかなり厳しく規制されるんですよねぇ
ハッキリとした基準があれば良いのに、虐殺してるのは白人が正義のためにやってるからセーフとか、都合良すぎて萎える
[ 2010/08/25 15:41 ] [ 編集 ]

規制の恨みは忘れないぜイギリスめ
[ 2010/08/25 15:45 ] [ 編集 ]

現実の方が酷い。
規制したけりゃ、まずはニュースを規制してくれ。
人々が求め、不幸をビジネスにしてる点では全く同じだからな。

以上
[ 2010/08/25 17:36 ] [ 編集 ]

横槍ですが

[ 2010/08/25 17:36 ]に投稿された方へ。

「現実の方が酷い」ゆえに「ニュースを規制」すべきというのがよくわかりません。ニュースを規制すれば現実が改善されるわけでもないでしょうし、そもそも大臣も「規制」は言わず「販売しないよう小売店を説得(urge)したい」と言っているようで、意見の表明にすぎません(それが大臣という立場からなされたものという「強さ」はあるでしょうが)。

いまの社会で報道がビジネスであることは事実ですが、それをもってゲームとニュースを「まったく同じ」と断じ、報道の職能を否定することには違和感を覚えます。また、これは若干揚げ足取りですが、「規制したけりゃ、まずはニュースを規制して」ということは、ニュースが規制されればゲームが規制されてもいいということでしょうか。仮に報道が規制されるような世の中であれば、確かにゲームでも何でも規制し放題になるでしょうね。


[ 2010/08/25 21:40 ]に投稿された方へ。

[*ttp://ja.uncyclopedia.info/wiki/ユーモアの決定的欠落]に対する素晴らしいコメントでふね。
[ 2010/08/25 20:13 ] [ 編集 ]

「現実のことを報道している」ニュースのあり方も考えたほうがいいって程度の意味じゃないの?
自分の考えを開陳するのに都合のいいように内容を曲解してるように見えなくも無いな。あ、俺はわざと曲解してるよw
[ 2010/08/25 21:40 ] [ 編集 ]

>映画や本は、一応、戦争を批判的に描くことがほとんど。「物語」や「映像」を通して、「戦争とは何か」「戦争で人はどんなことをするのか」を見るモノに訴えます。

言いたい事は分かるけど、戦争映画の全部が全部そうじゃないでしょ?
[ 2010/08/26 03:22 ] [ 編集 ]

タリバンがなぜ現地で支持されたか
もう少し反省という物を持ちなさい
日本人=上だから上から目線でOK

真珠湾は勝手にお役所仕事で連絡が
遅れただけなのに対して、沖縄戦は
国際的終戦後に攻撃しているよね?
[ 2010/08/26 07:35 ] [ 編集 ]

>「MOH-史上最大の作戦」に登場するノルマンディ上陸作戦では
>揚陸艇の蓋が開いた、次の瞬間には銃弾が飛んできて死ぬ

これって、プライベートライアンのもろパクリだけどね
[ 2010/08/26 14:23 ] [ 編集 ]

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