日本のゲームクリエイターは、ゲーム業界を危機的状況と思っているらしい 

 先日カプコンを退社した稲船氏、同様にバンダイナムコを退社した「塊魂」のクリエイター高橋氏が、それぞれ日本のゲーム業界の苦しさ的なものを語っているようです。
 稲船さんのインタビューは一ヶ月前に4gamerに載ったヤツです。取り上げるの遅くてすいません…

稲船敬二氏は,何を思い,何を考え,何を目指してカプコンを辞めていくのか
『塊魂』の高橋慶太氏: 日本のゲーム業界はまるでゾンビ

 個人的には、日本のゲームが海外のゲームと比べて、そこまでクオリティが低いとは思わないんですよねぇ…。
 高橋さんは「日本のゲームは続編多すぎ。オリジナリティある作品が少ない」とか言ってますけど、海外だって続編天国だし、オリジナリティあふれるゲームなんてそうそう出てこないし。
 むしろ「オリジナリティ」ってことなら日本のゲームの方があるんじゃないかなぁ。それが売れるかどうかはまったく別ですが。


 とはいえ、現実問題として日本ではあまりゲームが売れないし、ゲームが売れている海外市場では日本のゲームが厳しい状況なのは間違いありません。

 そんな状況を受けての稲船さんの「日本のゲーム業界は厳しい、なんとかしなくちゃ!」というインタビューとなるワケです。
 最近の稲船さんは、発言自体が過激というかセンセーショナルというか、発言のもっとも扇情的なキーワード的な部分にだけスポットライトがあたった結果、かなり反感を買っていた気がします。
 で、その原因がどこにあったかというと「危機感」の違いなんじゃないかなぁと思うんですよね。

 インタビュー中では、カプコンのゲーム制作がいかに高コスト体質であるか、50万本売れても儲からないという現実、一つコケたら会社自体が傾きかねないリスキーな状況であるということが赤裸々に語られています。

 一方でユーザー側は、ゲーム開発がそこまで高コストでハイリスクなものであるとは思ってないと思うんです。
 稲船さんが「カプコン」中心で考えているのに対し、ゲーマーサイドはもっと開発費が低いタイトルとかも考慮しているために、「最低ラインの開発費」がまるで違っているので、両者の意識にけっこうなズレがあったんじゃないかなぁ。
 カプコンって高コスト体質というか、リッチなゲームが中心ですからね。

 で、今回のインタビューで具体的な数字をあげていることで、稲船発言に対する理解というか納得といったものが増えていくのではないかなぁと思います。



 以下、インタビューを読んだ個人的感想的なものを。まぁいつもの戯れ言です。
 てか、土日はニュース少ない&そもそも最近は大きな発表が無いせいで、駄文でも書かないと更新できません。困ったww




 さて、稲船さんが言っているように、HD機の性能をフルに使って「ゴージャスでリッチなゲーム」を作るのであれば、今の「50万本すら滅多に売れない」ところまで縮小してしまった日本市場だけで勝負するのはリスクが大きすぎるでしょう。
 結果として海外市場を意識せざるを得ないはず。

 そう考えると、リッチなゲームをつくるために、マルチプラットフォーム・海外展開を強力に推し進めていく稲船構想ってのは当然の選択な気もします。
 ただ一方で、「日本のメーカーが」そういった高コスト多売型ゲームでの勝負を「世界市場で」続けていくのは、いろいろムリがあると思うんですよねぇ…。

 今までも何度か書いてきましたが、日本的文化をバックボーンにした人が、世界市場(もっと言えば北米市場)で、現地の人(北米人)以上のゲームを作るのは、かなり高いハードルと言わざるを得ない。マリオにFF、バイオにMGSと成功例もありますから「不可能」とは言いませんが、難しいのは間違いない。

 で、そういったハイエンドな部分で勝負を続けるクリエイターも必要でしょうが、すべてのクリエイターがそこで勝負しなければならないワケじゃ無いと思うんです。

 例えば映画は「金かけまくったハリウッド映画」「シンプルな余韻が楽しい単館系洋画」「ハリウッドほどではないけど、頑張ってお金をかけた邦画」などなど、いろんなスタイルがあるワケです。
 ゲームも「お金をかけた豪華タイトル」だけでなく、それ以外の低コストながらもキラリと光るモノがあるタイトルや、地味だけどニッチな層を狙い打ちしたタイトルとか、いろんなタイプのモノが並び立つようになっていかないと大変じゃないかなぁ…と。

 まぁメーカーもその辺は分かっていると思われ、国内中心の中小メーカーはすでに、必要以上に海外市場を意識せず、「まずは日本人が楽しめるゲームを。海外はオマケ」的なスタンスのところも多い気がします。それはそれでいいのではないかと。

 一方でスクエニバンナムカプコンといった規模の大きな会社は大変そう。デカい会社なだけに、ハデに儲けないと会社の維持が難しそうだしなぁ…。
 稲船さんが言っているように、開発部門を丸ごと抱えるような大所帯じゃなくて、開発と販売を分けたりして、ある程度のスリム化・効率化が必要かもしれませんね。


 あと「大作路線」だと、売れなかったときのリスクがデカいから、どうしても安全路線を走りがち。でも、大作では無いゲームを作ったり販売したりする下地ができて、それを消費者サイドがうまく受け入れられるようになれば、メーカー側も続編やリメイクといった安全なタイトルばかりではなく、「ローコスト路線で冒険してみよう!」みたいな挑戦に意欲的になれて、ゲーム業界の活性化にもつながるんじゃないでしょうか。
 実際、配信ゲームでは、イイ感じのタイトルが増えてきてますし。


 個人的にちょっと不安なのは、細分化&商業優先主義が進みすぎると、今のマンガ業界のように「ニッチな路線とかきわどい路線のタイトルが乱立してユーザー層がどんどんマニア化&フツーの良作が埋もれまくって新規が入りにくい雰囲気に→業界全体地盤沈下傾向」に進みそうな気がしないでもないってことかなぁ。
 あぁ…それってアタリショックとかSFC時代末期と同じことか…。

関連記事
[ 2010/11/28 20:14 ] ゲームいろいろ | TB(0) | CM(15)


そもそも日本のハード、ソフト売上をみればもう日本のユーザーは明らかに「ゴージャスでリッチなゲーム」を求めてないですからね、数字をみれば一瞬でわかること
そういうの作りたければ海外志向になるのは当然なのかなと
[ 2010/11/28 21:40 ] [ 編集 ]

ゲームも漫画もアニメもオワコン臭がやばいな。
[ 2010/11/28 21:54 ] [ 編集 ]

 

一昔前の和ゲーだってクオリティはそれほどでもなかった。
だけど海外で和ゲーが絶賛されていた時期があった。
何故か?
奥深いストーリーがあったからに他ならない。
今の和ゲーのストーリーは死んでいる。
[ 2010/11/28 23:51 ] [ 編集 ]

奥深いストーリー?なんの話やねん
[ 2010/11/29 00:01 ] [ 編集 ]

続編やリメイクばっかりと文句言う割には
完全新作は売れない事が多いからなぁ。
[ 2010/11/29 01:22 ] [ 編集 ]

配信の下地は出来上がってるんだから、バンバン体験版を出してパッケージに依らない中身の評価を熱くしていくしかないよな
後は、割りと中古対策
しっかりと、メーカーに利益が廻る仕組みを作らんと、どんなに面白い作品作ってても市場規模は大きくならん

てか、製作者って今自分らが作ってるゲームを本当に面白い作品って思いながら作ってるのかね?
[ 2010/11/29 02:23 ] [ 編集 ]

DSやWiiが発売されたとき、これで大作・高コスト路線から解放されるって喜んでたけど、
現実はローコスト製品は軒並み爆死だね

DSやWiiで面白いコンセプトのゲームが数多く発売されたけど
ほとんどが受け入れてもらえなかった

もうゲーム業界に夢や希望なんて無いと思う
消費者はPS2路線のゲームを求めていたのに、
DSやWiiブームでその希望をメーカー自ら握りつぶしてしまった

ゲーム業界の先の読めなさは異常
海外を重視するのは良いが国内を疎かにしてしまっため、
多くのゲームユーザーが離れてしまった
[ 2010/11/29 03:43 ] [ 編集 ]

低コストゲーをHD機で出しておくべきだったね
シューティングやギャルゲー以外で
大作じゃないとHD機に入りづらい、かといってWiiじゃゲームは売れないという現状はそりゃ厳しいでしょう
これから少しずつHD機に参入する中小は増えてきそうだけどね
[ 2010/11/29 13:29 ] [ 編集 ]

結局「HD機イラネ、任天堂マンセー」と言いたいんだろ
[ 2010/11/29 15:22 ] [ 編集 ]

完全新作売れない?
そう?
ベビーレインとか、アンチャーとかヴァリキュリア(PS3)とか好きやけどね~
てか要因の一つにソフト単価高いからやない?
高いから冒険できないでしょ
(-.-)
ナンバリングは最低限やろしねー
[ 2010/11/29 18:55 ] [ 編集 ]

国内で売れないってそりゃ日本人が全然持ってない上に知名度も皆無な360に全力投球したりしてユーザーを困惑させて自爆した結果ユーザーが離れていっただけだと思うけど

とりあえずゲームメーカーはユーザーのことを見なさすぎ
[ 2010/11/29 19:56 ] [ 編集 ]

よく覚えてないけどSFC時代末期ってそんなにひどかったっけ?
[ 2010/11/29 20:20 ] [ 編集 ]

BioWareというゲームメーカーの人も同じことを言っているけども、情報を積極的に集めるタイプのユーザーは現在やりたいゲームが多すぎると感じる人もいる。
そういう今のゲームに盛り足りなさを感じていない人からするとゲーム業界悲観論って実感もわかなかったりする。制作ライン数減らせばいいのではと思う。
[ 2010/11/29 20:35 ] [ 編集 ]

最近は娯楽におけるライバルは多いからなぁ
モバゲーとかGREEとか従来の販売戦略じゃ通用しない相手も増えたし
焦れば焦るほど空回りして売り上げと信頼を失う悪循環
[ 2010/11/29 23:52 ] [ 編集 ]

昔のゲームって、すごい低スペックの中にギッシリ遊びが詰まってて遊んでてお得感がある。当時の値段は全然お得じゃあないが。
ゼルダトワプリみたく、細かいところまでキレイなのも好きだけど。
[ 2010/12/27 16:44 ] [ 編集 ]

コメントの投稿


蔑称使用、誹謗中傷や罵詈雑言、煽りコメントは禁止。

ネタバレも基本的に禁止。随時削除します。

スパム対策のため「http」が使えません。

お手数ですがhを抜くなどで対応お願いします。














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://graffito.blog14.fc2.com/tb.php/1654-51f868b2