「ゲームメーカーはどこまでレビューに干渉できる?」を読んで思ったこと 

 先日「ゲーム雑誌の「レビュー記事」について、元ゲームライターが考えてみた 」というエントリ書いて、そこでゲーム記事の「メーカーチェック」について触れたのですが、ちょうどIT Mediaさんが

メーカーはどこまでレビューに干渉できる? 誰も語らなかった「メーカーチェック」の表と裏とは

という記事を掲載しています。便乗するぜ!
 あ、前も書きましたが、僕は最近ゲーム関係の仕事をあまりしていません。「元ゲームライター」なんで、最近の事情とはちょっとズレている部分があるかもしれませんがご了承のほどを。

 まずは記事内容抜粋。
  • webメディアは早さが重要。メーカーチェックが速報性を阻害している。

  • ライターからすれば、不要とは言わないが攻略内容やレビュー記事までチェックするのはどうか。

  • メーカー広報としては、批判記事のチェックは「そのまま通したい」「打たれ弱いクリエイターがどう感じるか」の板挟み。

  • 昔はメーカーチェックは無かった。PC系メーカーの参入や攻略本ブームでゲームを扱う出版社が増えた頃からチェックが始まった。

  • ゲーム内容が複雑化し、攻略記事などはメーカーの協力がないと作れないのが現実。協力している以上、記事をチェックするのは当たり前。

  • リリースをそのまま記事にしても個人サイトの自由に書いた文章に負けてしまう。このままではゲームメディアは「業界誌」になってしまい、雑誌もゲームも売れなくなる。

 まず最初に書いておくと、メーカーチェックは「すごい厳しいメーカー」と「ゆるーいメーカー」があります。
記事だけ読むと「チェックがキツくて好きな事まるで書けない」みたいなノリですが、全部が全部そういうワケではありません。
 まぁ批判的な内容を書くのが難しいのは確かですが、そうでなければ多少脱線したりバカっぽい話を書いてもOKなところは少なくないです。

 ちなみに僕が今までくらったメーカーチェックで「そこまで言うかw」って思ったのは

・イラストに文字をのせるな。
・その表現はキャラのイメージを損なうからNG
・その批判は現場に見せられないからダメ
・その写真のキャプションはコレを書いてくれ
・あの情報が抜けている

 あたりかなー。まぁ最後の2つは突っぱねましたけどww


 あと記事内で「必死に考えた攻略を『その方法は推薦したくない』という理由でNGを出された」という記述があります。
 僕が知っている範囲だと、NG出される攻略は、バグ利用系とかシステムの隙を突いた反則っぽい方法がほとんどでした。「リセット使え」みたいなヤツねw

 別に載せてもいいじゃんw と思う反面、作り手からしたら「いやいや、そこはちゃんと遊んで欲しいよ」って考えるのも理解できます。
 モンハンP3のアイテム増殖ワザを攻略本に載せるのは良いのか悪いのか? って考えると、クリエイター側が「載せたくない」って判断するのもアリだとは思います。

 あと、「打たれ弱いクリエイター」に関しては、そこは守るなよw と。
 クリエイターなら批判に対する打たれ強さは身につけるべきだと思う。つかどうしてもダメならゲーム雑誌読むなww

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 さて、記事では「メーカーチェックのメリット、デメリットは?」とあります。
 メリットは「内容の正誤をより正確に確認できる」ことに尽きます。校正に関わる人間が増える事で「作業が楽になる」って面もありますね。

 これはけっこう重要。
 攻略記事やレビュー記事なら、記事内容を自分で確認することが可能なんですが、紹介記事のような「メーカーからのリリースだけで作る場合」は、リリースに載ってない部分をある程度「推測」しながら書きたくなることがあります。
 メーカーチェックがあれば、そういった場所は「メーカーチェックで確認してもらおう」ということでサラっと書けるのですが、メーカーチェックが無い場合は「書いた事が完全なる間違い」という可能性があるので、そういった記述自体を省くか推定文にするしかなく、記事がリリース丸写しの薄っぺらな記事になるか、「~らしい」「なるかもしれないぞ!」が多用された自信が無いモノになりがちです。

 メーカーチェックがあれば、あえて「リリースに無い部分」を書いて新しい情報を引き出す、なんてやり方も使えますしね。


 一方でデメリットもあるというか、むしろデメリットの問題の方がはるかに大きいというのも事実。
 書き出すとキリがないんですが、最大の問題は記事中にもあるように「リリース丸写し記事が量産される」こと。

 メーカーチェックがあっても、その記事にたっぷり手間暇をかけられるのであれば、「ダメ出しされながら、書ける部分と書けない部分を使い分けていく」というコトが可能です。
 実際、大きな特集なんかではそういったコトをしていると思うし、メーカーに「ここは書かせて下さいよ~」と交渉もしているはずです。

 でも、簡単な紹介記事や数ページのレビュー記事すべてでそんなことをしている時間はありません。

 スケジュールを守るためには「メーカーチェックで大きな直しがこないように記事を作る」ことが必要となり、結果として「批判はしない・臆測でものを書かない」というリリースを組み替えただけのフラットな記事ができあがってしまいます。

 メーカーからすれば、資料提供という形で協力している以上、ある程度口を出したくなるのは分かりますし、あからさまに貶しているような記事を許可できないってのも当然かと。
 それでもせめて「批判的なテキストは片っ端からNG」にするんじゃなくて、記事全体を見て「そのゲームの良さを伝えつつ、批判すべき点にも触れている」程度の記事は許可して貰いたい。

 ていうか、それやらないと御用記事ばかりになって読む方が醒めてきちゃうと思うんですよねぇ…
 そうなると「褒めている部分」の信用もなくなり、メディア全体が見放されて沈没、ゲームメーカーも広報手段ロストってなって、結局業界総敗者状態になりそう…

 最近、ネットでは煽る系の発信が人気を集めていますが、カウンターとしての「ゲームを評価する発信元」が弱いと感じます。
 その状態を是正する意味でも、ゲームメーカーとゲームメディアは今の情報発信のあり方を積極的に改善していって欲しいと思います。
関連記事
[ 2011/10/05 18:02 ] ゲームいろいろ | TB(0) | CM(2)


良記事
[ 2011/10/05 19:19 ] [ 編集 ]

r58

粗探ししかしてないサイトとかは
読んでて退屈極まりないですけどね、私は。
というか、煽り方もなんか似通ってて
逆にフラットな煽りレビューばっかとか?
所詮は個人の感想だけど、ホントに皆そんなに
同じことばっか考えてるのかなとか。
ナニ書いてあるのかわかれば、まぁ、なんでもいいですけれど。
[ 2011/10/06 04:04 ] [ 編集 ]

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