「新・光神話 パルテナの鏡」を150時間ぐらい遊んだから褒めてみる 

 やっと仕事が一段落したので「新・光神話 パルテナの鏡」のレビューです。

 一部仕事が混じってたりしたため、かなり猛烈にプレイしてまして…遊んだ時間は150時間ぐらい。
 1人用モード中心にプレイして、ほぼ全ステージをホンキ度8以上でクリア。対戦はチーム戦とバトルロイヤルをそれぞれ20戦ずつくらいでしょうか。
 つうかホンキ度9がチャケパネェ。

 ゲーム内容は3Dシューターにアイテム収集的な要素をうまくはめ込んだ感じ。逆にハクスラのRPGの戦闘部分を3Dシューターとして昇華させたといった方がいいかもしれません。

 とにかく良くできたゲームです。

 じっくり丁寧に作られ、そしてクリエイターの「アクションゲームへのこだわりと愛」がたっぷりと詰め込まれた1本かと。
 制作はカービィやスマブラの桜井政博さん。日本を代表するゲームクリエイターの1人で、スマブラでの緻密なゲーム作りから、同様のものがパルテナにも期待されていたと思うんですが、見事にその期待に「応えきった」作品と言えるでしょう。



 では、気に入った部分をざくっと。
 (いいところのみです。気になったところなどは「その2」で触れたいと思います。携帯性の悪さとか画面が小さくて辛いとかw)

音楽
 僕はゲーム音楽のコンポーザーの方については詳しくないんですが、スマブラの音楽作っている人は有名な方が多いもよう。そのせいか中のBGMのデキが素晴らしいです。

 音楽聞いていると自然と気分が盛り上がってくる感じ。

 サントラで聞いても良さげだけど、ゲームのシーンと一緒に聞くと感動3倍ぐらいあるんじゃないかなー。
 個人的には12章の要塞突入直前の洞窟を飛び抜けていくところと、14章の雷雲を抜けて古の神殿が目の前に広がるシーンが最高です。


タッチペン入力によるターゲットシステム
 いわゆる「エイム」をタッチペンで行います。パルテナの一番の特徴ではないでしょうかっていうか、むしろここを中心に他のゲームシステムを組み立てたといってもいいのではないかと思えるほど。
 特殊な操作方法ではありますが、僕はすぐ慣れました。ただ回りではなかなか慣れない人もいるようです。ゲームはたまにしか遊ばないようなライトゲーマーな人ほどうまくいかない印象です。

 慣れてしまえば、パッドやモーションコントローラーと比べて、圧倒的にスムーズかつ精密なターゲッティングを実現できます。高精度マウスと比べるとちょっと劣る気がしますが、ゲーム機の中では図抜けて優れているかと。
 3Dシューターだと「PCのマウスエイムとかクソ、CSのアナログパッドのモッサリ感こそリアル」って人もいるようなので、スムーズならイイってもんじゃないのかもしれませんが、まぁ遊びやすいのは確かだと思います。


アイテム収集ゲー
 アイテム収集の奥行きが猛烈に広いです。武器が100種類以上あり、武器と武器を合成して武器のランクを引き上げることができ、さらに武器には複数のスキルも付与されます。ハクスラゲームとして十分成り立つレベルです。


親切設計
 ぬるいとかそういうことじゃなくて、ユーザーごとのプレイススタイルへの配慮が行き届いてます。たとえば高レベルの武器を手に入れるのに一番効率的なのは高難度の1人プレイなのですが、それが難しい人には「対戦での褒美」「こつこつ合成」「店で買う」「通信でもらう」など、さまざまなフォロー手段が用意されています。しかもそれぞれの手段の「お手軽さ」「手間暇」のバランスがしっかりしているため、どれかの手段が極端に陳腐化するということがありません。


対戦が簡単
 対戦プレイに関しては、マッチングの容易さはかなりのレベルです。20万本売れたおかげで対戦人口も多いようで、朝の4時とか昼の2時といったヘンな時間にプレイする僕ですが、なかなかスムーズにマッチングされます。
 ただ、プレーヤーの腕や装備が露骨に反映されるわりに、レートによるマッチング調整などは行っていないようなので、初心者の方は最初はなにもできずにボコられる一方でフラストレーションがたまるかもしれません。
 まぁこれは対戦型ゲームの宿命とも言えるかもしれませんが。


ストーリー&演出
 1人モードは、いわゆるキャンペーンモードになっていて、主人公である飛べない天使ピットが、女神パルテナとともに世界の平和を守るために戦っていく物語が語られます。
 ストーリーやノリは軽い感じで、悪くいえば少々古い印象も。昔の日曜朝の子供向けアニメっぽいかなー。まぁワザとそうしているのかもしれません。

 で、驚いたのが「とにかくよくしゃべる」こと。音声容量どれくらいあるんだろ? って変な心配したぐらいです。
 あとは声優さんが上手だなーって思いました。
 特にパルテナが色っぽすぎるw

 また、「ひとりで」モードの空中戦の演出というか映画的な見せ方へのこだわりが気持ちよかったです。
 正直、僕は空中戦モードは嫌いなのですが、あの「見せる工夫」は認めざるを得ないw
 シューティングとストーリーテリングをシームレスで結びつけていて、ゲームにおけるストーリーやアクションシーンの見せ方の可能性を感じずにはいられませんでした。


めちゃくちゃ練り込んだゲームシステム
 最後になりますが、アクションゲームとしての作り込みがハンパないです。
 そしてその作り込みのおかげで「撃って倒すのがスゲー楽しい」という、アクションゲームの本質を見事に堪能させてくれるゲームになっています。

 一言で言えば「3Dになったスマッシュブラザース」。

 攻撃方法だけでも「連射」「ため射撃」「横ダッシュ連射」「前ダッシュ連射」「後ダッシュ連射」「横ダッシュため射撃」「前ダッシュため射撃」「後ろダッシュため射撃」「打撃」「ダッシュ打撃」「打撃コンボ」…これだけあります。
 これ、技の出し方が違うっていうだけじゃなく、技の出し方によって射撃の性質までもがガラっと変わります。
 たとえば前ダッシュ射撃は弾速の速い超射程のホーミング弾、横ダッシュは短射程の高速連射弾、後ろダッシュで敵の弾を消滅させるシールド弾といった具合です。
 つまり、ガチで戦うのならそれぞれの技の性質を覚え、それを使い分けなければなりません。

 しかも、それが武器の数だけあります。パルテナに登場する武器は全部で

 108種類

もあります。
 攻撃方法だけでもこれだけ膨大なバリエーションがあるのに、他にも無敵回避や瞬間回りこみ、空中コンボに追い打ち、行動後硬直に起き上がり攻防、麻痺石化などなど、様々な要素をこれでもかと詰め込んでいます。

 で、パルテナのもっともスゴいのは、これだけ詰め込んでいるにもかかわらず、プレーヤーはそのほとんどを知らなくても、ゲームを十分に楽しめるようになっていること。
 もちろん全部知っていれば知っているだけ楽しめます。
 でも知らなくても、知らない範囲で普通に楽しいアクションゲームとして成り立ってしまうんです。

 この辺のバランスの取り方は、ちょっと神がかっていると思います。

 また、これだけ作り込んでも、それを有効利用できる場がなければ無意味ですが、パルテナには「対人戦」と「クソ難しいハイレベル1人用モード」が用意されているので安心(?)です。
 超やりこみ用モードを用意することで、アクションゲームマニアの向上心を見事なまで煽っていると言えるでしょう。


 1本のゲームで、超初心者から超上級者までが、それぞれのレベルに応じて楽しめる「撃って倒して気持ちいい王道アクションゲーム」を実現した「パルテナの鏡」。アクションゲーム初心者にプレゼントすれば、いつのまにかフレーム回避やリアクションの読み合いを楽しめるゲーマーにまで育ってしまう…そんなエポックメイキングな1本なのかもしれません。


B004K6L0G8新・光神話 パルテナの鏡
任天堂 2012-03-22

by G-Tools


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おまけ
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 パルテナはジャンル的には3Dシューターに分けられると思います。
 で、3Dシューターって海外のものは、基本的に「読みとエイム」が最前面に押し出されていると思うんです(あくまで僕個人の印象なので、ヤリ込むと違うのかもしれませんが)。

 海外のトップブランドであるコールもギアーズも、ルールや操作といった「ゲームのシステム」はものすごくシンプルで、アクションそのものに複雑な行為、たとえばフレーム単位での回避運動とか反撃動作、などは求められません。

 一方、日本のアクションゲームで、評価されるものはある程度システム的に手を加えているモノが目立ちます。ベヨネッタ&ヴァンキッシュのプラチナタイトルがそうですし、シンプルゲーの代表格である無双シリーズだって、アクション部分にはシステム的には仕掛けがいろいろ用意されています。
 RPG見てても思いますが、日本人ってそういうシステムが凝ったゲームが好きなんだと思います。

 で、そういった観点からすると、システム的に盛りに盛ったパルテナは、日本のゲームの正当進化形って言えるとも思うんです。

 そこで、ふと思ったんですけど、そのパルテナは3Dシューターではあるけど、海外で主流のFPSじゃなくてTPSなワケです。

 日本だとホントにFPSはぱっとしない。

 もしかして日本でFPSが難しいのって、日本で求められる「システムがそこそこ複雑であるアクションゲーム」の表現に向いてないからかもなー、なんて思ったりしました。
 自分の姿が見えないと回避行動とかスゲーやりにくそうだし、なにより「成功したかどうか」が、自分の姿が見えないと判別しにくそう。

 根本的なシステムの向き不向きって部分で、FPSが今ひとつ盛り上がらないのかなー? なんて妄想をしてみました。

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[ 2012/04/13 19:26 ] ゲームレビュー | TB(0) | CM(3)


正直パルテナだけで半年は遊べそう
そう思わせる位出来は良かった
ただ操作の難しさで間口を狭めているのが本当に惜しい
[ 2012/04/13 20:42 ] [ 編集 ]

繰り返しハクスラするにしてはちょっと重いんだよなあ
後半の面なんて20~30分かかるやん
一日一面やったらご馳走様だったわ

対戦はバトルロイヤルばっかりやってたけど
ため射撃一撃、もしくは格闘1セットで8~9割もっていく武器がごろごろし始めて萎えた
[ 2012/04/13 21:04 ] [ 編集 ]

>ただ操作の難しさで間口を狭めているのが本当に惜しい
ファーストタイトルだけに「3DSありき」でしょうから、いろいろムリがあるのは確かですよねぇ…。強引な手ではあるものの、固定台を同梱したのは評価したいw


>繰り返しハクスラするにしてはちょっと重いんだよなあ
>後半の面なんて20~30分かかるやん

そうなんですよねぇ。
ぶっちゃけ空中戦がいらないというか、選択制にして欲しいです。空中戦でも神器入るようにして、両方やるか片方だけやるか選べるとか…。
[ 2012/04/13 23:38 ] [ 編集 ]

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